2006年から2012年ま更新していたブログです。

現在は 泥は着てても Ver. 2.0 で更新しています。

朝日新聞に西谷岳文

湯船で謎を追いかける 西谷岳文(競輪)

 ジーパンの腰回りはブカブカだ。「太ももがね、入らないんですよ」。06年トリノ五輪に出た時、現地のセールで買ったジーパンは、はけなくなったから後輩にあげた。この2年で体重を7キロ増やし、60センチなかった太ももは64センチになった。スケート選手から、競輪選手になった証しだ。
1月のデビュー戦を白星で飾り、その後も順調な活躍を見せる
 1月2日に京都・向日町競輪場でデビューしてから4カ月が過ぎた。初レースで初勝利。一番下のA級3班から同期71人中一番乗りで、A級2班に昇格した。さらにデビュー21戦目という最速記録でA級1・2班戦に優勝。この上なく順調な滑り出しだ。
 「デビューしてから、ここまで、早いです。ようやく、レースがある生活だったり、練習の流れだったり、そういうところに慣れてきた」
 競輪は1開催3日間。1カ月に2、3カ所の競輪場に出走する。それ以外は練習の毎日だ。向日町競輪場のバンクで練習したり、京都・亀岡市の運動公園で100キロ近く走ったり。午前9時過ぎから午後3時くらいまで、自転車をこぐ。夕方にウエートトレーニングに行くことも。「だから、家ではボーっとしてます。DVD見ながらね」
 最近のお気に入りは、米国のテレビドラマ「LOST」。謎が謎を呼ぶ展開を楽しんでいる。スケート時代の恩師からもらった防水テレビを風呂場に置いて、お湯につかりながら1時間くらい見ることもある。「もちろん、自分のレースも見るようにしている。あそこはこうしないといけないな、とか思いながら」
 すでに460万円近い賞金を稼いだ。「でもね、知らない間につかっている」。競走用と練習用の自転車、移動用の自転車ケースなど、必需品に出費がかさむ。「いまの家にはエアコンもないし、洗濯機も買い替えないと」
 レーススタイルは、スケート時代と同じ先行逃げ切り。「ファンもそれを望んでいると思う。それに応えられるのが一番です。何年たっても人気のある選手でいたい」。体だけではない、気持ちもすっかりプロだ。(川崎治子)

 結局オリンピックかあ。